日刊工業新聞社は、九州のモノづくり産業の振興に資するべく産業見本市「モノづくりフェア」を例年、福岡市で開催しています。38回目を迎える今回は「変わる時代と、走る」をテーマに据えました。
新型コロナウイルスの感染拡大で、私たちの日常は大きな制約を余儀なくされました。同時に、世界の潮流として迫る諸課題も押し寄せるスピードを上げています。その潮流とはDX(デジタル変革)やカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)、持続的な社会へ転換を促すサステナビリティー・トランスフォーメーション(SX)といった動きに代表されます。
このような時代の要請に応えることは、社会のプレーヤーとしての必要条件となりつつある一方、現場を擁するモノづくり企業にとって決して容易なことではありません。しかし言い換えれば、製造業の要衝である現場を変化に導くことは、現場が世界を変える起点になることを意味します。モノづくりフェアは、変わる時代にあって、次代を形づくる企業に寄り添い、伴走することを第一の使命と捉えています。
九州では、自動車や半導体などのサプライチェーンをはじめ、多様性あふれるモノづくり企業が深く広く層をなしています。さらに素材、部品、設備、現場、システム、そして人材やサービスといったさまざまな要素が産業の基盤を築いています。
本展示会が、モノづくりに関わる多くの皆さまに有益な情報を提供し、九州地域内外の産業の発展に貢献できれば幸いです。来場者、出展者双方にとって、本展示会が有意義な場となりますよう、全力を尽くして取り組んでまいります。