産学官連携・団体PRコーナー
カロライジング処理された金属は、表面に高Al濃度のFe-Al合金層を有しており、大気中で高温下に晒されるとAlが優先的に酸化し、最表面にAl₂O₃の被膜を生成します。この被膜が酸素の侵入を抑制することで素材の酸化を防ぐ事が出来ます。
※酸化増減量測定グラフは
材質:青線各ステンレス鋼無処理品と赤線カロライジング処理品
環境:大気雰囲気
時間:1000時間 900度以下であれば半永久的。900度~1000度であれば無処理品の約20倍。
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クロマイジング(クロコート®)の特性
炭素鋼の場合:中~高炭素鋼、工具鋼あるいは鋳鉄の表面に15μm~20μmのFe-Cr炭化物層が生成され、1400mHv~1800mHvの硬度を有します。耐摩耗性に非常に優れ、焼き付き防止の効果もあります。
オーステナイト系ステンレスの場合:表面に80μm~120μmのCr濃度40~70wt%Cr-Ni-Fe層が生成され、1000mHv~1200mHvの硬度を有します。耐摩耗性に加え、高クロム層により高い耐食性が得られます。
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アルマックス®の特性
金属の表面にアルミ(Al)を拡散滲透させ、高Al濃度の窒化アルミ層(Fe-Al-N層)を生成させる表面処理です。このFe-Al-N層は急速な加熱冷却を繰り返しても剥離しにくい特性を有しており、大気中で高温下に晒されるとAlが優先的に酸化し最表面にAl₂O₃被膜生成され、ボルト・ナットの焼き付きやかじり防止に優れた効果を発揮します。
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カロライジング処理された金属は、原油などによる高温硫化腐食に対し極めて大きな抵抗力を有します。さらに、水素脱硫装置等で発生するオーステナイト系ステンレスのポリチオン酸応力腐食割れを防止する効果も有します。又、水素滲透を抑制する効果もあります。クロマイジング処理された金属はアルカリに対して優れた耐食性を有します。海水、石油、溶融青化物、溶融塩化物、溶融鉛に対して耐食性良好です。
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金属拡散滲透技術とは?材料の機械的性質を殆ど劣化させる事無く、材料表面に極めて密着性の良好な、耐高温酸化性、耐摩耗性等に優れた合金層を提供するのが金属拡散滲透技術です。他の表面処理と異なる点は、表面層が母材との合金で形成されている事、滲透させた金属(Al、Cr等)が表面から母材方向へ次第に下がっている事です。従って、合金層と母材との密着性が極めて良好であり、加熱冷却の繰り返しにも剥離する事がありません。
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当社の金属拡散滲透処理は金属材料が持つ特性を活かしながら、用途や目的に応じて耐高温酸化性、耐食性、耐摩耗性などの特性を付加し、部材の寿命延長・生産性向上・コストダウンに貢献しています。創業以来の製品であるランスパイプ(製鋼用酸素吹き込み管)は国内シェアNo.1を誇り、現在では当社の金属拡散滲透処理を施した各種製品が国内外を問わず様々な業種の製品・設備に幅広く活用されています。既存技術を更に進化させる為、本社・長崎工場にR&Dセンター(技術開発室)を開設し、新たな技術・用途の開発にも取り組んでいます。
当社技術の適用分野は鉄鋼関連から自動車・電気・化学等へと拡大し、更に今後の発展が期待される燃料電池、脱炭素関連分野へのアプローチを進めています。継続的に様々な展示会へ出展し、更に新たな分野、新たな用途への展開を模索しています。当社工場内では溶接・切断ロボットを導入しており、IoT・AIを活用した品質・生産性向上を図る為、生産管理システムや設備の予兆管理にも積極的に取り組んでいます。
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